海洋汚染の現状

水質汚染は最終的に海に集まり蓄積されていきます。現在の「海洋汚染」は地球の約70%もの面積を占めるほど広い海の浄化力をもってしても、大量の原油や廃棄・廃液が流される現状に海が持つ循環作用や浄化作用の限界を超え生態系に大きな影響を与えています。そのなかでも残留性有機汚染物質は途中で分解したり、微生物で代謝されることなく、海洋に蓄積するため海洋中から検出される海洋汚染化学物質は何十年も海を漂っているのです。また世界中の海岸に流れ着く自然分解されない漂流物も重大な海洋汚染問題の一つなのです。
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海洋汚染の原因
海洋汚染の原因にはタンカー事故の原油漏れ・工場の廃液・廃棄物などが挙げられます。
原油や重油漏れによる海洋汚染は深刻で、記憶に新しいところでは1997年にロシアの貨物船ナホトカ号が座礁して大量の重油が流れ出し日本海沿岸にまで漂着しています。
また川や土壌・地下水などを汚染した農薬や化学物質・家庭排水・不法投棄なども最後には海へ辿り着き海洋汚染の原因になっています。平成20年に海上保安庁が確認した日本の海洋汚染の発生件数は555件にのぼっており、油による汚染が373件・廃棄物による汚染が126件・有害液体物質による汚染が5件・工場排水などによる汚染が20件となっており、油と廃棄物の原因で確認件数が19年より大幅に増加してると発表しています。
生態系への影響
皆さんもご存知の様に、海は生物の源であり地球における物質循環の要でもあります。
ところが海洋汚染によりアザラシ・イルカ・白クマ・海鳥・魚介類など海洋生物の体内からはPCBやDDTといった化学物質が検出されているのです。海洋生態系においては食物連鎖を通して有害化学物質は上位の生物に濃縮されるので、海洋汚染化学物質は食物連鎖を繰り返す間にどんどん濃くなって生物の体内に溜まる性質があるのです。
このほか、原油や重油漏れに対する処理剤として人工の界面活性剤が大量に散布された場合には生物的影響も懸念されています。
赤潮発生の被害

赤潮の被害の主な原因は、工場の廃液・田畑の肥料・家庭の排水・などから、窒素やリンが海に流れ込み富栄養化によって藻や植物プランクトンや動物プランクトンが大量に発生して起こります。
このことから赤潮の発生も海洋汚染が原因とされています。赤潮により水が汚くなると水中の酸素が不足するので魚や貝などが生きられなくなり各地の漁業で大きな影響を与えています。
海洋汚染への取り組み
日本では海洋汚染に対する取り組みとして昭和45年に「海洋汚染防止法」を設立しました。この法律では油など有害な汚染物質や廃棄物の排出や焼却を禁止しています。また船舶においては事前に船の安全規制を設けるなどの試みが行われています。
しかし一番大切なのは私たち人間が母なる海への恩恵を忘れずに自然環境への意識と環境保護への行動、そして日頃の生活環境を見直す必要があるのではないでしょうか。
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