水質汚濁の現状

水質汚濁は、川や湖など公共用水域のきれいな水が有害物質などによって汚染される状態をいいます。この水質汚濁には有機性汚濁や化学物質による水質汚染・富栄養化・無機懸濁物質による汚濁に分けられ河川の水質を汚す大きな原因とされています。私たち人間は汚れた物を水で洗い流すという習慣の中で生きてきましたが、生活廃水・工場廃水・し尿などの垂れ流しにより自然の河川が持つ循環作用や浄化作用では綺麗にならないほど水質を汚しているのです。
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河川の水の生活環境基準
河川の水には利用目的に応じて望ましい水質の環境基準がBOD(生物化学的酸素要求量)やCOD(科学的酸素要求量)によって設けられています。水環境の基準は河川などの状況によって以下の6つのランクに分けられています。
AAは、水道1級=1㎎/l以下で人間がそのまま水を飲めるくらいの水質環境
Aは、水道2級・水産1級=2㎎/l以下でヤマメやイワナが住めるくらいの水質環境
Bは、水道3級・水産2級=3㎎/l以下でサケやアユが住めるくらいの水質環境
Cは、水道3級・工業用水=5㎎/l以下でコイやフナが住めるくらいの水質環境
Dは、農業用水=8㎎/l以下
Eは、環境保全=10㎎/以下で川端を歩いても気分が悪くならないギリギリの水質環境
水質汚濁の分類と影響
有機性汚濁が進行すると、水中に窒素やリンなどの栄養源が過剰に存在して藻類が異常繁殖を起こす富栄養化状態になり、有毒物質を水中に排出するアオコなどが異常増殖するなどの被害を招くことがあります。又、富栄養化によって繁殖するプランクトンや水生生物が出す毒素を食べた貝類も有毒になる恐れも懸念されています。
有害物質による水質汚濁は深刻です。天然の化学物質は基本的に環境中の循環で自然消滅していきますが人工の化学物質の場合には自然の中で分解することが極めて難しいために生態系への影響を考えて環境への放出が特に厳しく規制されています。
水質汚濁の原因

現在、水質汚濁の原因の半数は一般家庭からの生活排水が汚染源であり生活排水・し尿・工場廃水・農業廃水から出る化学物質や農薬については水質だけでなく自然環境まで問題視されています
下水処理場にから流される水質も上記の生活環境基準を見れば分るように、それほどきれいにしているわけではありません。また下水道が普及していない場合には直接、河川や海に流されていることが多いのも水質汚濁の原因の一つです。
水質汚濁への取り組み
生活排水への取り組みは法令だけでの対応が難しく、一般家庭での環境意識が伴わなければ効果は期待できません。そのため国だけでなく各都道府県や自治体による水質保全活動がボランティアで行われています。又、汚泥に対するリサイクル活動や中水道の利用などエネルギーへ転換する企業も増えています。
きれいな川や土壌にすむ魚や水生生物などを取り戻す自然環境をもう一度作り出すには、それぞれの河川の特性や地域の風土に合った川作りと私たちの認識が大切になります。
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